同じ穴の無慈悲

パルプンテ

とりあえず、Last Encoreを観続けよう

こにゃにゃちは。

 

TYPE-MOON全員集合の愉快なお祭りOVA作品である『カーニバルファンタズムTV抜粋放送、Fateほのぼの料理漫画『衛宮さんちの今日のごはん』アニメ版のネット配信開始を経て、漸く不穏に、且つ絢爛豪華に幕を開けた黄金劇場、『Fate/EXTRA Last Encore』。

 

OAの昨夜視聴した方、これから視聴する方、視聴するかどうか迷っている方などなどいると思います。

 

さて、ご覧になった方は第1話にどんな印象を受けたでしょうか。

 

分かりにくかったよね!!分かりにくかったって言ってくれ!!(自分の理解力が低いだけと思い至ると哀しみに呑まれるので)

 

取り乱して大変失礼しました。

 

1話を観て、あまりの訳の分からなさに2話以降の視聴継続を躊躇う方も出てくると思うのですが、EXTRAシリーズも味のある作品群ですので、少し理解に資することが出来るよう原作ゲーム側からの解説を試みたいと思います。

 

Fate/EXTRAシリーズはPSP専用ソフト『Fate/EXTRA』に端を発するシリーズで、ゲームジャンル自体もRPG(1作目EXTRA2作目EXTRA CCC)やハイスピードアクション(3作目EXTELLA)と、ノベル形式のアドベンチャーゲームだったFate/stay night等の本編シリーズとは異なる展開になっています。

 

そして、ストーリーの根幹もFate本編シリーズとはかけ離れており、これこそがEXTRAシリーズの新解釈作品たるLE1話が視聴者を大胆にも置いてきぼりにした、最も大きな理由であるように思います。

 

Fateシリーズの中心に据えられるものはどの作品もほぼ必ず『聖杯』。これは手にした者の凡ゆる願いを叶えるもので、作中ではよく『万能の願望機』と表現されます。

 

そしてそれを巡り魔術師である『マスター』がひとり1騎の英霊『サーヴァント』を従え(きれてないこともある)、最後の1組になるまで戦う『聖杯戦争』がシリーズ各作品の軸(となっていることが多い)です。

 

EXTRAシリーズもご多聞に漏れずというか、扱う題材自体はこの聖杯戦争なのですが、それまでのシリーズとは一線を画す内容になっています。

 

まず、舞台は『月』です。

 

更に詳しく言えば、『月に存在する太陽系最古の物体が膨大な演算によってその内部に生み出した仮想世界(霊子虚構世界 SE.RA.PH)』です。

 

演算によって生み出された仮想世界とは言え、電子ではなく、霊子(霊魂に近いもの)によって構成される仮想世界であり、地球からそこにダイブする魔術師(これもEXTRAシリーズにおいてのみ『ハッカー』に近い意味合いの言葉になる)達は自分の魂をダイブさせていることになります。

 

そういう訳で仮想世界とはいえ、この中での死は霊魂の消滅=現実世界における死を意味します。キリトかなーやっぱりwって感じですね。

 

そして、この世界を丸ごと再現するほどの膨大な演算を行っている太陽系最古の物体を『ムーンセル・オートマトン』と呼び、これこそがEXTRAシリーズにおける『聖杯』となります。

つまり、EXTRAシリーズにおいては舞台となる世界が聖杯の中にあるということが出来ます。

 

ムーンセル・オートマトンは普通の聖杯とは違い、手にした者の願望を叶えるのではなく、叶えるための手段を演算、提示するものです。

これを扱う権利を得るための戦いが月の聖杯戦争となります。

 

さて、聖杯の性質も異質なら当然と言えばそうですが、聖杯戦争も異質なものになります。

基本何でもありの殺し合いである普通の(?)聖杯戦争とは異なり、月の聖杯戦争はかなり競技大会の様相を呈します。

 

あろうことか本戦はトーナメント形式で行われるのです。

そしてその前には当然予選があり、内容はLE次回で明かされると思われるので割愛しますが、第1話での学園にあるタワーから生徒の名前が消えていく描写が予選からの脱落を意味します。

 

そして、第1話後半から学園の様子、背景が段々おかしくなっていきましたが、あれは原作でも予選後半で画面のノイズが強まる演出によって示されており、予選の終了を意味します。

 

保健室の背景が歪み始めて戸惑った人も多いのではないかと思います。

 

ここまでが原作では最序盤に明かされる内容ですから、アニメではどのように視聴者に伝えるのか気になるところです。

2話、楽しみですね!(返ってくる望みのない呼びかけ)

 

あと西川貴教兄貴が西川貴教名義で出す初めての曲であるOP曲、最高なので皆さんまず先行配信で買いましょう。僕は今日1日中聴いてました。

 

 

自分もわからないところ

・セイバーの登場方法がイレギュラーすぎる

召喚にすら見えなかったけどなんだあれは。

 

・焼却炉と『辺獄』

原作にはない設定だったと思います。多分。あったら申し訳ない。ラテン語かなんかの『リンボ』って言葉の和訳が辺獄のはずで、FGOやってる人はピンと来るかもしれないですね。関係ないだろうけど……

 

・主人公の「憎い……

主人公・岸波白野(きしなみ はくの)が度々モノローグとして零す「憎い」「この月の全てが憎い」という発言ですが、白野の言葉としては意外という印象を受けます。

理由としては、原作の白野は地の文や選択肢からして概ねヒロイックな性格をしていることが見受けられるからです。

 

ただ、原作1作目中盤以降に明かされる彼の正体というか出自を考慮すると、自身も気付かない内に『月』への憎悪が膨れ上がっていても確かにおかしくはないため、解釈としては面白いと個人的には感じました。

 

学園の生徒が虐殺されるシーンで何度か彼らの台詞として聞こえる「またか……」はここに関わってくることになります。

 

・間桐シンジの彼女

誰だお前は。

 

以上です。オタク語りに付き合って頂きありがとうございました。

 

 

2クール作品故に尺を贅沢に使い今のところ全貌が全く分からないロボットアニメ、何が何だか分からないFate、どんな顔でテレビの前に座ればいいのか分からないきららアニメ、理解しようとすること自体ナンセンスなクソアニメと、土曜日はオタクにとって試練の夜が続きますが、共に楽しんでいきましょう。